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2007年7月27日金曜日

7月14日

もう、すでに2週間前の事だけど、この時ほど「今、ここで倒れたら仕事辞めれるかなー」と思ったことは無かった。元が、”へたれ”なので、仕事が一杯になると、私のポストの隣で仕事するセバスチャンに「帰ってもいい?」とよくせがむのである。



それはさておき、このフランス革命記念日には、パリでは軍事パレードが行われフランス各地で花火が上がったりするのだけど、今年le voilierにはあるヨットかクルーザーかのクラブの100人のコース料理の予約が入っていた。

この予約は14日の1週間前に入り(他のボニファシオのレストランに断られたようで)これらの
料理をレストランで盛り付け、会場まで持っていくということだったのだけれど、私たち料理人はこの話をシェフから聞くやいなや、大きな不安に駆られていた。


100人の料理を作るのは良いとしても、レストランは常に営業している。


14日と言えば、コルシカのレストランであれば閉める所はおそらく無いだろう、最も稼ぎ時である。去年のデータでは、うちのレストランはコンプレ(満席)だった。


100人のコースは前菜(冷)・メイン(温)・デザートからなるが、まず皿に盛り付けて軽トラックで料理を運ぶという発想には無理がある。21時から始まる食事にレストランの猛烈なサービスの中で盛り付けをするのは至難の業だし、出来ても100皿をトラックに移し運ぶのにどれだけ時間が掛かるか、しかもレストランには駐車場などなく、一方通行の道路に面しているので、沢山の旅行客が行きかう中、トラックを停めてである。


皿も合計300皿必要なわけで、温かいメインをトラックで運んでサービス・・・・不可能不可能・・・


一人当たり150ユーロのコース(朝食・飲み物込み・確か)なので、結構豪華よね。


とにかく、すぐに私はデザートの仕込みに入った。なんせ、うちには道具が無い。ムースなんか冷凍して固まるのを待って型から抜いては、また仕込みの繰り返す事5回。ストックする場所もごくわずかで、試作する間も無くとにかく万が一の事を考えて、会場で盛り付ける事に」なってもいいよう、他の誰かが代わりに仕上げる事になってもいいように、という事をポイントに考えてみた。


で、作ったのがこれら3品のデザート盛り合わせ。
緑茶のマカロンにバジルのクレーム・ブリュレ、イチゴのミ・コンフィ、木苺のジュレ。
プラリネ・フィヤンティーヌ、ヘーゼルナッツ入りガナッシュ。さくさくチョコレートのデザートです。


ピスタチオのムース、グリオットのジュレ、ミルクチョコレートのムース、チョコ生地、チョコレートのチュイ
ル。
この注文から当日の1週間の間、みな休
み返上して来たり、朝5時
に来て(夜12時に終わるのに)仕込みをして、私は(おかしい、日本にいる時より働いてる・・・フランスなのに・・・)とぶつぶつ文句を言っていた。




さて、当日結局うちの料理人2人が抜けて、会場で盛り付ける事に。サービス終了後、会場に行って愕然・・・てっきり大型クルーザーの中でやってるのかと思いきやあったのは、運動会で見る白い即製テントと長テーブル4つのみ。



手を洗う水道さえなく、もちろんオーブン、レンジ、冷蔵庫なんてもってのほかで、この事は直前まで私たちは知らされてなかったのである。


企画をする側もする側だが、受ける側もうける側である。料理人として、おいしい料理をサービス出来ない事ほど心苦しい事は無い!!と思う。


私は、レストランに残ってたから気の毒に・・・と思うだけだけど、出張した料理人2人は憤慨していた。


もう二度とやりたくねーと思ってたら、案の定シェフはもう二度と受けないとの事。


それが、懸命ですよ。シェフ。


おいしい物をこつこつね、作ろうよ。








2007年6月12日火曜日

communion

Communionといのは、イエス・キリストの受難の前日に行われる聖餐式(キリストの最後の晩餐に当たる日)と私は、解釈してるのですが間違ってるかもしれません。


けれど、信仰心の厚いカトリック教徒が多いボニファシオでは、一年の中で重要な行事の一つであるのは確かで、これに参加する人達も20、30人(1集団)集まるようです。他にもprocessionという宗教上の行事があり、衣装をまとった人、一般人を含めて教徒が十字架を掲げ、ボニファシオの街を歌を歌いながら練り歩くのですが、何故か漁師が多く参加し、何日に行うのか私はよく知りません。




さて、これに伴って、聖なる儀式の後には晩餐の名にふさわしく、皆で食事をするのですが、ここでまた私がガトーを作る事になった訳です。




bâteme(洗礼式)は、生まれたばかりの赤ちゃんがするのが多く、決まった日というのは無いのですが、communionは今年6月10日と決まっていて注文もかなり集中して、ちょっと私、大汗かきました。


これが、今回のメイン、大型注文で作ったピエス・モンテです。

後ろのデコレーションは、教会のステンドグラスを表しております。
周りにくっ付いているプティ・シュー以外にも、中にシューが詰まってます。この1ピエス・モンテで約30人分です。


この為に10日前から仕事の合間をみては、少しずつパーツを作っていたのですが、やはりこういうちょっと特別な注文はせめて2週間前に注文をもらえると、アイデアを練り、お客さんとの相談で凝ったデザインに出来るし、お客さんの納得いく物を渡せるので、作る方としても安心なのです。





まね、そんな事思ったって、皆おいしけりゃ喜んでくれるんですけどね、私としては、こだわりたいのです。





お手本にしてる本が古い物なので、注文に指定されたピエス・モンテもなんとなくクラシック過ぎるかなぁと思ってたんですが、こういうボニファシオのように特定の教会に集まり、伝統的な行事の為のガトーならば、むしろクラシックな方がしっくりするなーと感じました。





気になるお客さんの反応・・・誰もこんなピエス・モンテを見たことが無く、感嘆してたそうです。あー良かったよ!!


さて、明日も大型ケーキの注文有り、頑張りますか!

2007年4月11日水曜日

après paques(復活祭の後)

久々の休みの様に感じる程、忙しかったこの1週間、やっとパックが終わりました。



4月8日は観光客で大賑わい、うちのレストランはこの日お昼、50人弱のグループがあり(前菜・主菜・デザート)私は注文のケーキと、追加の品だしで一人では、仕事が回らず皆に手伝ってもらって忙しい日でした。




人が入ってるレストランに入りたくなる、何かの法則の様に、グループ以外にも44人のお客さんが入り、この日お昼だけで100人近くのお客さんが!各ポスト一人ずつですよ、きついっす!!




この日快晴でしたが、仕事後太陽が眩しすぎてクラっときました。




しかし、お陰様でチョコの卵完売~足りないくらいでした☆ホワイトチョコ卵は残ったか・・・一応各サイズ一個ずつ作ったのですが、大変不人気で作っちゃってごめんなさい・・・って感じでした。誰か一人位買うかとおもったけれどな~




8、9日とパックでしたが今日10日、昨日迄とうってかわって暇です。正確に言えば、私達は出す物がすっかり無くなり仕込みに追われていたのですが、お客さんはお昼14人、夜8人と静かでした。いや~ここで30~40人来てたら、ぶっ倒れてました。




ところで、6日友達の友達harunaちゃんが、ボニファシオに来てくれました。




こんな状況だったので、どっか一緒に出かけるとかは出来なかったけれど、harunaちゃん9日には、イタリア・サルデーニャ島に行ってきてお土産を持って帰ってきてくれました!
harunaちゃん。若いです。肌のハリが違います。コルシカにいるのに不健康な顔色のあたし・・・。
お土産の焼き菓子。フォルムがパスタ風で面白い!私はノーマルの多分ビスコッティガ好きで、harunaちゃんは多分アマレッティがお好みでした。
普段限られた人としか会わないので、たまにこんな風にお客さんが来てくれると、とっても楽しい☆ボニファシオに来れる方、是非是非私達とお茶でも一緒にどうですか!?

2007年4月1日日曜日

la fete de paques

さて、今週末は復活祭です。この季節になると、どこでも、卵型、鶏型のチョコレートを見かけます。他の国でも、やっぱりチョコレートなのかな?

フランスに来た当初、日本とは違ったキリスト教上の行事で作るお菓子達に、知識として知っていた筈なのだけど、新しい発見でもしたかのようにワクワクしてました。

日本で働いていた頃、既に都会ではフランス菓子屋は、そこかしこにあったものの、私の田舎では、ショートケーキ、チーズケーキ、ロールケーキなるスポンジケーキが主流で、行事といえば、クリスマス・雛祭り・母の日がビッグイベント。作るお菓子達は、やっぱり、スポンジケーキが主。

材料は、いい物を使っていたので、おいしかったけれど、フランス菓子風の物も作っていたけれど、それは、”・・・風”であって、フランス菓子ではなかった。

例えていうなら、エクレアは、シュー生地とクリーム、上掛けのフォンダンの構成が基本。けれど、日本ではエクレアの生地は作った事があるけど、中はフルーツが入っていたりで基本とは、かけ離れていたもの。フォンダンの掛け方、温度調整を知らなくてパリで研修してた時に、日本人の女の子に教えてもらいました。

ガレット・デ・ロワも組み立てまでは出来ても、模様の書き方を知らなかったりで、マカロンもトゥールーズのレストランで働くまでやったことがなくて、これも日本人の先輩に教えてもらいました。(フランス人の経験ある人と働いた事が余りなく、日本人の方が遥かに上手く出来る)

フランスでは当たり前にある、グラス・ソルべ(氷菓)やショコラ、コンフィズリー(砂糖菓子)も、ほんの触り程度やっただけで、体が覚えている程ではない。

なので、今でもやった事が無いお菓子、苦手なお菓子が沢山ある!けど、これを克服するのが結構好きで、その為にもこういう行事は量を沢山作るから、体が覚えるまで出来るので、ちょっとストレスだけど、やる気も出ます。

今回のパックも、こんなにチョコレートを触る(作業する)のは私の人生初めてかも・・・と思うと、すべてを一人でやらせてもらえる、このレストランに来て良かったな~としみじみ・・・

去年のパックは、デザインどうこうよりも、”まともな卵を作る”ということが目標で、何のひねりもないものだったけど、今年は小さなピエスを作ってみました。

チョコレートは型が全て、特にこういうピエス・モンテを作る時には必要不可欠なんだけど、うちには卵型しかないので、それで出来るオブジェでやってみたのが、この魚。横の飾りも、試供品で貰った添付シートを使って海藻を表してみて。
レストランの皆に「ボニファシオは珊瑚が有名だから、珊瑚を作ったのね!」「魚は、ボニファシオの象徴だから、作ったのね!このレストランにピッタリ!」なんて、言われてしまったけど、「たまたま、作った・・・・」なんて言わず、「そうなのよ~」なんて、ちゃっかり言う私。
正面から、見ると結構不細工で、唇もリアルになってしまった・・・
今回作った卵達。これらは、中位の大きさのもの。
中身は、おなじみマカロン(セドラ・クレマンティーヌ・ショコラ)、パート・ド・フリュイ(カシス・マンダリン・フランボワーズ)、そしてキャラメル(塩・ショコラ入り)
これらは、大サイズ。真ん中にある、ちっこいのが小サイズ。
大きい型は、片面分しかなかったので、かなり時間がかかりました。全部で、11個だから、22回繰り返し。ショコラは、汚れやすいので、作業自体は余り好きではなくて、この為に茶色の作業着を買いました。(作業に慣れてない証拠でもある・・・)
こうして、去年と比べてみると、自分なりに仕事の成長ぶりがみえて嬉しい。
一人で仕事をしていると、どうしても手を抜きたくなる。私にとって、いい物を作る為には自分のメンタル面がすごく影響するので、楽しんでやらないといい物が出来ない。集中力も大切だけど、毎日一日中集中してるのは、ストレスが多すぎる。けれど、日本の”仕事中の私語を慎む””先輩優先”、仕事中に水も飲めなかった、スポ根・ストイックな仕事を続けてきた私には、今だにその習慣が抜けない部分がある。
勿論、それがあったからこそ、今の自分がある訳で、決してそれが駄目だというのではなく、29歳これから家族も持つかもしれない年齢になると、仕事に対する考え方が変わってくるという・・・・・・あれ、テーマはパックだったはず?
話が反れますが、ボニファシオの沢山のお店が1日から開き始めました!ボチボチ活気が戻ってきそうです。天気も暖かくなり始めて、春の到来の予感(やっとか)。