2008年3月23日日曜日

皆で和食パーティー

19日、ジョスの両親のお達しにより和食パーティーを開催しました。

この話があがった時にてっきり私もジョスもせいぜい10人位かな~と思い引き受けたら最終的に19人になっていて一瞬頭がくらっ・・・。

けど引き受けたものは仕方が無い!!私がいつも仕事でしているようにプランニングをし、準備は3日かけてジョスと始めました。

今までに日本食を食べた事がないフランス人の為に両親の計らいで今回和食をテーマにしてたので、ジョスにはアペリティフを作ってもらいましたが、やっぱり料理人ね。作業が細かいし、私が出来ない味を作りおる。うまい!

coqueという貝を使った一口サラダ。









緑茶のジュレに山羊のチーズ・グリーンピース・コッパを合わせた冷たい前菜、生クリーム添え。





不思議なコロッケ。中から出てくるのは熱い牡蠣とその牡蠣汁!フランス版小籠包みたい。










そして一緒に作ったお寿司は、鯛とカサゴの昆布締めで握り、巻き寿司にはマグロわさび醤油漬け・卵焼きとアボガド・サーモン・海老の2種。







友達から教わった、にんじん・にんじんの葉・玉ねぎ・イカのゲソ入りかき揚げ。これはどんな世代にも受けるので発見。









ジョスの両親の大好物鴨鍋。







鳥のから揚げ南蛮漬け、春雨とインゲンのサラダと一緒に。











勿論デザートも作ったさ、イチゴのミルフィーユ。








ちょっと塩味キャラメルクリーム入りプティ・シュークリーム。フランス人はヌガティーヌが大好きだ。







チョコレートのタルト赤い実を飾って。


幸い皆とても喜んでくれて、こんな日本料理食べた事がない!って言ってた人もいたけど、そりゃそうよね。フランスにある日本料理って寿司・味噌汁・焼き鳥・よくて天麩羅だしね。私が作ったのはテキトー和食、初めて食べるという意味では確かに当たってる・・・。



それにしたって、日本の家族にもこんなサービスはした事がないぞ。今度帰国した時にはジョスにしっかり料理してもらおう!


※今回を持ちまして、このブログを終了する事になりました。これまでに私のブログを読んでくださり、又コメントを下さった皆様、心から感謝しています。ひき続き、新たに生活を始めるノルウェーからブログを発信しますので、皆さん是非遊びに来てくださいね!

ノルウェーから新ブログhttp://kanakonorway.cocolog-nifty.com/blog/

2008年3月14日金曜日

ジョスの実家から



今日はタルブ、昨日とうって変わって晴天でした。春のよう・・・朝のピレネー山脈。







今日のチョコレート。

2008年3月9日日曜日

お気楽チョコレート研修

先週木曜日からジョスの実家タルブ近くのパティスリーでショコラの研修をしてます。

ノルウェーに行くまでに1ヶ月という半端な期間が出来てしまい、知り合いに研修を頼んでたのがなかなかうまく見付からず、パリに行って鬱々とした気分(さすがに1月から仕事をしていないと仕事がしたくてたまらない)を取り払って、ジョスの父親が薦めるパティスリーに研修をお願いしたところ、快く受け入れてくれた。灯台もと暗し。

シェフは以前タルブで最も有名でおいしいと評判のパティスリーRoyaltyで兄弟で経営してたけれど、今は独立して、ブーランジュリー・パティスリー、そして本業のショコラトリーをしてるのです。

蛇足ですが、シェフの兄弟は1989年のMOFパティシエです。

シェフもショコラティエとして経験は豊かで日本やアメリカにもショコラのデモンストレーションをしに行っていたそうで。

・・・・・そして今、もうすぐ復活祭!本業がショコラティエであるシェフも普段はパンも作れば、ケーキも作る、売り場にも時には立つし、今すぐ必要ではないショコラの仕事は後回しになってしまうのも当然の事で、復活祭の為にあれもしなきゃ、これもしなきゃ・・・・と少し仕事が遅れ気味だったところに、私が研修を申し込んだのでシェフもラッキー、私も苦手なショコラの仕事が出来るという、いいタイミングで2人は仕事を一緒に出来るのでした。

さて初日、この店のスペシャリテ、パート・ド・マロン(栗のペースト)にラム酒を混ぜて更に栗の形に整えチョコレート掛けをするMarron Bigorreというのがあります。


パートを延ばし、型で抜くという単純作業なものの、その量なんと16kg!!!

一粒約12gなので、1333個。ひたすら抜いて抜いて、抜く。シェフは黙々と形を整える。しかも超早い。

終いには、手に水ぶくれが出来て、また破れたり・・・、久々に「パティスリー」で仕込む「量」に懐かしくもなりました。

まだ・・・というか、もうというのか今日で4日目。朝8時半から午後1時までと短時間にも関わらず、とっても疲れている私。あぁ、こんなんで私はこれから大丈夫か??

ビデオはシェフが復活祭用の卵を作っている所。簡単そうにやってますが、結構コツがいるのですよ。

2008年3月6日木曜日

パリに行ってきました。(gourmande)

国際農業見本市を見終えて次の日、最近気になっていたブティックに行ってきました。

フランスでは、洋服・鞄・靴などの小物やアクセサリーショップ以外にチョコレート店ケーキ屋もブティックと呼ぶことがありますが、高級店になるほど、その感じは強いように個人的に思います。

今回訪ねたブティックは、パティスリーではない(ケーキは一切なし)けれども、フランス人が子供の頃から食べ、慣れ親しんできたいわゆる駄菓子が売り物のブティックです。とはいえ、シェフはパリの「ペトロシアン」「ペルティエ」のシェフ・パティシエを務めたフィリップ・コンティチーニ氏。駄菓子も洒落てます。

個人的には、好みの味・食感ではないのですが、プレゼンテーションの仕方が面白いです。ギモーヴ(マシュマロ)を割り箸に刺したり、ギリギリで固めたフランボワーズのパート・ド・フリュイをボンボンに仕立て、串で刺す。他、ヌガーモンテリマールを大きなまな板に乗せて切り売りしたり、・・・店内は狭いけれど、店員の対応は良く、ほぼすべての商品を味見できます。

モダンな外観だけれど、駄菓子をイメージする範囲内の価格設定に好印象でした。(ギモーヴ1.4ユーロ、ボンボン1.0ユーロ、デカサブレ1.5ユーロ)


ちらっと店員とお客さんの話を聞いたところ、年内にパティスリーをするか
も・・・・との話でした。現在4区にあるこのお店では、変わらず駄菓子のみを扱い、パティスリーは別の場所で・・・と聞きましたが、さて本当なら行ってみる価値ありかも?


Exceptions Gourmandes

4,place du marché Saint-Catherine
75004 Paris
01 42 77 16 50


この後、日本でも有名なピエール・マルコリーニに復活祭のプレゼンテーションを見に、またチョコレートを買いに行ったのですが、何故パリに来てまでピエール・マルコリーニか・・・・日本で買うよりも安い気がするのですが、どうでしょう?

確かボンボン・ショコラ1個当たり1.5ユーロ前後です。今回初めてピエール・マルコリーニのブティックに行きましたが、とてもいい感じです。何がいいかと言うと、やたらと店が広すぎないこと、店員が話しかけてこないこと、静かなところ・・・何となく素っ気ないところでしょうか?

私の場合じっくり見れないところは興味が薄れます。


←左・復活祭限定チョコレート、右・ヴァレンタイン限定のチョコがありました。下・ギモーヴ(マシュマロ)が5.5ユーロ!恐ろしい。

Pierre Marcolini

89,Rue de Seine
75006 Paris
01 44 07 39 07

チョコレートと言えば、今年始め日本に帰国した時にブルガリチョコレートショップにたまたま行ってきましたが、これがなかなかお薦めです。

価格帯は600円~1500円と結構なお値段ですが、一粒の大きさは通常ボンボンの約2倍の大きさなので、それを考慮すれば、サロン・ド・ショコラ東京で見かけたような恐ろしい値段のチョコレートに比べれば、店員さんは一粒一粒丁寧に説明してくれ、まさにジュエリーを扱うようにチョコレートを箱に収め、またその箱も素敵・・・なので、良心的かもしれません。

アルティザンのチョコレートからすれば、ブランド発チョコレートは邪道かもしれませんが、チョコレートを作るのは、あくまで職人であり、しかもこのチョコレートのラボはブルガリ店内奥にあるのです。チョコレートの発案者は日本人、イタリアの素材・流行の物を上手く取り入れて、私はとても気に入りました。


← ブルガリのロゴが入ったチョコレートは、イチジクと糖度の高い赤ブドウ品種の圧搾汁を煮詰めて作ったソース「ヴィンコット」が隠し味に入っています。




ワイルドストロベリーと、ビンテージバルサミコ(25年)、ミントとレモン、白トリュフ入りガナッシュなど甘みと酸味のバランスが絶妙。





パリ旅行から話がそれましたが、晴れればパリもいいものです。秋・冬はどんより曇りがちなパリ。低く立ち込めた雲は、南のそれとはやはり違うように感じます。地下鉄で誰かが演奏してたりまた職を求める人が援助を求める紙切れを置いていったり、お洒落な人達や物が沢山あり、花束を抱える人が多かったり。パリ独特のこういう場面を見た時に、「パリにいるんだな・・・」と遅まきながら感じました。

パリへ行ってきました。(salon de l'agriculture)

2月27日午後列車に乗ってパリに4日間滞在してきました。

この日突然思い立ってのパリ行きですが、既に行き先は決まっていました。

2月23日から3月2日までパリでsalon de l'agricultureという、つまり国際農業見本市が開催されていたのですが、コルシカの私達の良き友であるありちゃん夫妻が参加してたので、見に行ってきました。

ポルト・ド・ヴェルサイユという地下鉄の駅近くにこの巨大なサロンはあり、色んなエキスポが年中開催されてるのですが(前回にブログでも紹介したサロン・ド・ショコラもここで開催されてました)、私は、今回初めて7つもの巨大なホールが使用されてるのを見て、また人の多さに圧倒されました。私達が着いたのは、18時過ぎでしたが、入場者は後を絶えず、(それもそのはず23時まで開館)会場は熱気で包まれていました。

19時にありちゃんによる、日本酒「カワセミ」を使ったデザートのデモンストレーションの様子です。




「カワセミ」を使ったライム風味のジュレ(ゼリー)を作ってます。








上の写真と似てますが、こちらは「カワセミ」を使ったグラニテ(日本のミゾレのようです)。







私達がまだコルシカにいる頃一緒に、このお酒を主役にしたデザートや料理を一緒に考えていたのですが、このお酒とてもフルーティーで香り高く、フランス各地でフランス人にも日本人にも高く評価されていました。だからこそ、ジャン・ポール・エヴァン氏の目にも留まりショコラとカワセミのコラボレーションが成功したのですが、これだけ品のいいお酒を生かしたデザート・料理となると、せっかくの風味を殺さないように出来るだけ加熱しない方がいいという結果、このジュレとグラニテが一番カワセミの特徴が、カワセミでないと出ない特徴が生かせていると気付きました。

私は酒「カワセミ」の販売者ではありませんが、お世辞抜きにおいしいのです。

その良い証拠として、彼らがこのサロンに持ち込んだ「カワセミ」は価格が低い他のお酒が幾つかあったにもかかわらず、すべて完売したのですから!

友達の話によると、お酒に詳しい方も素人の方にも好評だったようで、実際私もデモンストレーションを見学してましたが、横で後ろで試食するフランス人から「お酒ってこんなに軽いの!おいしい!」の声をよく聞きました。

カワセミHP・・・・http://www.kawasemi.fr/jp-version.html

他にも、別ホールではこんなものを見てきました。

笑う馬。









ぶちウサギ。









目が見当たらない鶏。







事情があって、他のホールを大急ぎで見たので、他のブースに関して著しく説明不足ですが、きっと時間をかけて見れば、さぞ面白かったろうと思います。

毎年、開催されるこの国際農業見本市。一度くらい見に行ってもいいかも!?

2008年2月21日木曜日

L'Auberge Basque(オーベルジュ・バスク)

17日の日曜日、ジョスの実家のSEMEAC(セメアック・・・・ピレネー山脈の近く)から車で約1時間半かけてバスクに行ってきた。



ここに、若きフランス料理シェフ、セドリック・ベシャッドのL'Auberge Basque(所有者は違うがオーベルジュ自体は同じ名前・場所で以前から存在していた)があるのだけれど、実は私達は先月日本に帰国した時に、東京でお会いしてるのです。


友達のダミアンは、本当に親切で私達の為に色々仕事のコンタクトを取ってくれるのだけれど、ここのオーベルジュも「シェフが料理人を探してる」と聞き、連絡を取ったところ、偶然にも私達と同日に東京に向かう・・・という事だったので、東京で待ち合わせする事に。(この頃はノルウェーからは仕事の連絡は来ていなかった)




東京・表参道に「ブノワ」というフレンチレストランがあるのですが、ここで不定期に行われるイベント・フードフランスhttp://www.chateauxhotels.jp/event/の第5回に1月24日から29日まで彼が参加することになってたので、ブノワのカフェで簡単に面接??をしてたのです。




勿論彼の料理も食べてきました!



ポーチドエッグのピペラードジュレ寄せ、オニオン風味のムイエット、ウナギの燻製。

コースの中で私達の一番のお気に入りでした。






塩ダラとべトラーブ・タマリンド、栗のヴローテ、バスク地方の唐辛子、冬野菜。







地鶏のイカ墨風味、小イカのサフランマリネ、シロニンジンのピュレ。


ブノワのサービスは最高です。本当に皆さんさり気なくよく気が付く!機会がある方、是非食べに行ってみて下さい。






日本からフランスに到着後、すぐにシェフから採用の話はあったのだけど、忘れた頃にやってきたノルウェーの仕事が決まったので(それもそのはず、3ヶ月も前に履歴書を送ってから連絡が無かったのだから)残念ながら、今年は見送りに・・・。



けれどもバスクの彼の厨房はとても一般のレストランのそれとはまったく異なり、小さいながらも最新設備・オール電化でドイツ製特注厨房。興味津々のジョスは「ノルウェーから帰った後働かせて下さい!」と頼んだほど。



彼の従兄弟である、あのパリ3つ星レストラン「Le Meurice」のシェフを務めるYannick Allénoが厨房を見て驚いたそうだ。「パリの3つ星レストランの設備がこんな小さな厨房に詰まっているなんて、信じられない!」。料理人の料理する以外の仕事(掃除・下準備・片付けなど)の負担を減らし、料理する事に専念出来る環境になっているのだ。



勿論、設備だけでなく、彼の洗練された料理もお薦めだし、内装・家具・アクセサリーのセンスも目を
引く。 エントランスホールからは、スペインで一番高い山(名前は忘れた)を見る事が出来る。



今回彼にとって、日本でのフードフランスへの参加は大成功のようで、既に日本から6組の予約が入っているそう。しかも日本でL'Auberge Basqueを!というオファーもあったそう。(しかし日本の動きは何て早いの!?ここの予約だって、日本から出来ちゃうんだから、一体フランスのどこがこんなサービスをしてくれるだろう??)開店してからまだ9ヶ月しか経ってないのに、バカンス明け初オープンの明日、レストランの予約はすでに埋まっているそう。相当な人気だ。



という事でシェフのアシスタントを頼まれたジョスは私を実家に一人置いて、喜んでレストランの手伝いに行っている。http://www.aubergebasque.com/

2008年2月18日月曜日

祝 就職決定!

皆さん、とてもお久し振りでございます。

さて、ボニファシオのレストランの仕事を終えて、既に1ヶ月以上経ちましたが、ようやく次の仕事が決まりました!

場所はノルウェーの首都オスローに所在する2つ星レストランBagatelleですが、料理人の方はもしかしたら御存知の方もいるのではないでしょうか?

というのも、ここのシェフEyvind HELLSTROM氏はノルウェーのポール・ボキューズと言われており、このシェフがノルウェーにガストロノミーフランス料理を広めた事は料理界でも有名であり、「3ETOILES」を始めフランスの数々の雑誌にその経緯が記されています。

レストランのホームページはこちらから。http://www.bagatelle.no/index_en.html(英語・ノルウェー語のみ)

先日、16日土曜日にHELLSTROM氏がリヨンに来るという連絡をもらったので、私達は空港で待ち合わせ今後の仕事について簡単な打ち合わせをすることにしました。



2メートル以上あるがっしりした体格が醸し出す印象とは裏腹に、とても穏やかな人でした。幸いシェフがフランス語を話すので私もジョスもスムーズに会話が出来ました。

←HELLSTROM氏、このレストランを私達に紹介してくれ又数々の私達のサポートをしてくれたダミアン、ジョス。

本当は、13時に待ち合わせの予定がシェフの乗る便が遅れた為18時半に。お互いこの後の予定が詰まっていた為、約1時間程度の顔合わせでしたが、とにかく、ようやく仕事が決まってホッとした私達。

今回ノルウェーで働く事は、英語を学べる事・初めて2つ星レストランで働く事・ノルウェーの食文化・伝統を知る・・・等など私達にとって大きな経験になると思っています。

3月24日にオスローへ発ちます!!