2007年4月1日日曜日

la fete de paques

さて、今週末は復活祭です。この季節になると、どこでも、卵型、鶏型のチョコレートを見かけます。他の国でも、やっぱりチョコレートなのかな?

フランスに来た当初、日本とは違ったキリスト教上の行事で作るお菓子達に、知識として知っていた筈なのだけど、新しい発見でもしたかのようにワクワクしてました。

日本で働いていた頃、既に都会ではフランス菓子屋は、そこかしこにあったものの、私の田舎では、ショートケーキ、チーズケーキ、ロールケーキなるスポンジケーキが主流で、行事といえば、クリスマス・雛祭り・母の日がビッグイベント。作るお菓子達は、やっぱり、スポンジケーキが主。

材料は、いい物を使っていたので、おいしかったけれど、フランス菓子風の物も作っていたけれど、それは、”・・・風”であって、フランス菓子ではなかった。

例えていうなら、エクレアは、シュー生地とクリーム、上掛けのフォンダンの構成が基本。けれど、日本ではエクレアの生地は作った事があるけど、中はフルーツが入っていたりで基本とは、かけ離れていたもの。フォンダンの掛け方、温度調整を知らなくてパリで研修してた時に、日本人の女の子に教えてもらいました。

ガレット・デ・ロワも組み立てまでは出来ても、模様の書き方を知らなかったりで、マカロンもトゥールーズのレストランで働くまでやったことがなくて、これも日本人の先輩に教えてもらいました。(フランス人の経験ある人と働いた事が余りなく、日本人の方が遥かに上手く出来る)

フランスでは当たり前にある、グラス・ソルべ(氷菓)やショコラ、コンフィズリー(砂糖菓子)も、ほんの触り程度やっただけで、体が覚えている程ではない。

なので、今でもやった事が無いお菓子、苦手なお菓子が沢山ある!けど、これを克服するのが結構好きで、その為にもこういう行事は量を沢山作るから、体が覚えるまで出来るので、ちょっとストレスだけど、やる気も出ます。

今回のパックも、こんなにチョコレートを触る(作業する)のは私の人生初めてかも・・・と思うと、すべてを一人でやらせてもらえる、このレストランに来て良かったな~としみじみ・・・

去年のパックは、デザインどうこうよりも、”まともな卵を作る”ということが目標で、何のひねりもないものだったけど、今年は小さなピエスを作ってみました。

チョコレートは型が全て、特にこういうピエス・モンテを作る時には必要不可欠なんだけど、うちには卵型しかないので、それで出来るオブジェでやってみたのが、この魚。横の飾りも、試供品で貰った添付シートを使って海藻を表してみて。
レストランの皆に「ボニファシオは珊瑚が有名だから、珊瑚を作ったのね!」「魚は、ボニファシオの象徴だから、作ったのね!このレストランにピッタリ!」なんて、言われてしまったけど、「たまたま、作った・・・・」なんて言わず、「そうなのよ~」なんて、ちゃっかり言う私。
正面から、見ると結構不細工で、唇もリアルになってしまった・・・
今回作った卵達。これらは、中位の大きさのもの。
中身は、おなじみマカロン(セドラ・クレマンティーヌ・ショコラ)、パート・ド・フリュイ(カシス・マンダリン・フランボワーズ)、そしてキャラメル(塩・ショコラ入り)
これらは、大サイズ。真ん中にある、ちっこいのが小サイズ。
大きい型は、片面分しかなかったので、かなり時間がかかりました。全部で、11個だから、22回繰り返し。ショコラは、汚れやすいので、作業自体は余り好きではなくて、この為に茶色の作業着を買いました。(作業に慣れてない証拠でもある・・・)
こうして、去年と比べてみると、自分なりに仕事の成長ぶりがみえて嬉しい。
一人で仕事をしていると、どうしても手を抜きたくなる。私にとって、いい物を作る為には自分のメンタル面がすごく影響するので、楽しんでやらないといい物が出来ない。集中力も大切だけど、毎日一日中集中してるのは、ストレスが多すぎる。けれど、日本の”仕事中の私語を慎む””先輩優先”、仕事中に水も飲めなかった、スポ根・ストイックな仕事を続けてきた私には、今だにその習慣が抜けない部分がある。
勿論、それがあったからこそ、今の自分がある訳で、決してそれが駄目だというのではなく、29歳これから家族も持つかもしれない年齢になると、仕事に対する考え方が変わってくるという・・・・・・あれ、テーマはパックだったはず?
話が反れますが、ボニファシオの沢山のお店が1日から開き始めました!ボチボチ活気が戻ってきそうです。天気も暖かくなり始めて、春の到来の予感(やっとか)。

6 件のコメント:

patissiere japonaise さんのコメント...

魚素敵☆
kanaちゃんえらいね。
向上心。
私もチョコの作業あまり好きじゃないから、やってないよ。
今年のパックのチョコはシェフがほとんど全部やったよ。
その間、私はアントルメを仕込んだりと、好きな作業に逃げてました。
私も今年を逃したらいつ、チョコに触れられるか分からないのに、逃してしまいました。

コルシカ島のお菓子のページいいねぇ、今度家で作ってみようかな。

kana さんのコメント...

patissiere japonaiseさんへ

魚素敵!?ありがと~でも、ピエスはこれが一杯一杯かもしれない・・・色々パーツ作るだけで、凄い時間がかかって途中イライラしてた(笑)これで、壊れてたらパニックだよ。
好きで(趣味とか)シュクルやショコラのピエス作る人尊敬!

匿名 さんのコメント...

イタリアもスペインもイースターはチョコレートですよ♪そして卵型のチョコレートの中身はサプライズ入り。こっちは大体アクセサリーとか、おもちゃとかが入っていることが多いかなぁ。子供達の楽しみは、この卵型のチョコレートを拳骨やチョップで砕くこと、そしてその中にあるおまけです(笑)。
魚のチョコ面白いね。でも割るのが(食べるのが)もったいない・・・。
そして、中身にマカロンとかが詰まっている卵型チョコもすごい!盛りだくさんですね。こっちの人達(私の周辺の人ね)が力いっぱい割り入れたら、せっかくのお菓子がつぶれちゃいそう!

kana さんのコメント...

さやかさんへ

アクセサリーやオモチャなんて面白~い!!初耳っす(^0^)実物見てみたいな~フランスでは、中身は食べれる物しか入ってないので、皆慎重に持って帰りますよ。イタリア・スペインの地方菓子にもとても興味があるので、またフランス菓子との違いを教えて下さいませ~!!

匿名 さんのコメント...

や~お疲れ!!
私の方は、今年は何もやらされずに済んだよ!!
 ッてか、金曜日から、今まで取ってなかった休み、まとめてもらって、逃げてたけど。笑

 ホント天気いいよね!! 最高、このごろお散歩に、行くのにハマッテルよ! そろ2ビール買って置かなきゃ! ハハは。

kana さんのコメント...

pちゃんへ

今年のパックはね~本当に忙しいよ!クソ!しんどいぞ!!お蔭様で卵完売、足りないくらいでした☆ビールは毎晩飲んでるよ、既に・・・へへへ。