2007年8月3日金曜日

ハリウッド・スター

トム・クルーズがボニファシオにやって来た!!

バーで飲んでいる時に、仲良しのバーのサービスが「来てるよ」といってたけど、ボディーガード無しで来るわけないよーって信じてなかったけど、本当だった。

ジョスの妹が今、遊びに来てるので、写真もめちゃ良く撮れてたし、載せようと思ってたのにアクシデントで消去・・・ああ・・・・

プレスに売ろうとしてたのになー妹超がっかり。

うちのレストランの2軒隣のピザやで、多分奥さんと数人の仲間と来てた。帰りは小さな船で皆に手を振りながら、どっかにいっちゃった。

2007年7月31日火曜日

ダミアン part1 

今からちょうど1ヶ月前、うちのレストランにダミアンはやってきた。



この数日前、ジョスと私はレストランを辞めようか・・・という話をしていたところだった。



余りの忙しさに体力的にも精神的にもバランスを失い始め、これ以上ここで続けていて一体何の意味があるのか?というネガティブな考えに陥っていた。特にスゴンド(2番手シェフ)として働くジョスはシェフからサービスからの当たり散らしに参っていた。



そんな時だったので、ダミアンの登場はレストランにとって、そしてジョスにとって救世主的存在に思えてならなかった。



というのも、ダミアンはこれまで数々の名レストランで経験を積み、今年4月には東京でアラン・デュカスプロデュースのビストロ「ブノワ」で開催されたフードフランスにも、親友であるフレデリック・クールソルと共に参加している。



詳細はこちら、http://www.foodfrance.jp/http://allabout.co.jp/gourmet/frenchcuisine/closeup/CU20070427A/index.htm?FM=ranks




それらの経験から、ほんの数ヶ月の間とはいえ、レストランを引っ張っていく中心になることは容易に想像出来たし、また私たちにとっても彼の仕事を見る事がとても楽しみだった。けれど、そんな

彼にはコルシカの他のレストランからもラブコールがかかっていたので、本当にうちのレストランに来るのか直前まで分からなかった。



なぜ、うちのレストランにしたかというと、今までもたまに中休み程度で、地方の小さなレストランで働いてたらしく、グラン・メゾンのようなレストランで働くプレッシャーから一時開放される為のようだ。



コック姿のダミアンは、背筋がピシッとしていて他のキュイジニエとは違った雰囲気が醸しだされている。トルションの折り目がまっすぐだ。



そんな彼だけど、まったく自慢気でなく、とても親切で気の利く人である。自分の知識を惜しみなく伝え、動きに無駄が無いし、なにより彼には圧迫感がない。



なにより嬉しいのは、ジョスととても気が合っている事で、ジョスが楽しく働いていると私も嬉しい。



時には、大きな声で2人で歌ったり冗談をいいながらも確実に仕事をこなしていく。



彼は、私が初めて出会った尊敬する料理人なのだ。



これが、ダミアン。


2007年7月27日金曜日

7月14日

もう、すでに2週間前の事だけど、この時ほど「今、ここで倒れたら仕事辞めれるかなー」と思ったことは無かった。元が、”へたれ”なので、仕事が一杯になると、私のポストの隣で仕事するセバスチャンに「帰ってもいい?」とよくせがむのである。



それはさておき、このフランス革命記念日には、パリでは軍事パレードが行われフランス各地で花火が上がったりするのだけど、今年le voilierにはあるヨットかクルーザーかのクラブの100人のコース料理の予約が入っていた。

この予約は14日の1週間前に入り(他のボニファシオのレストランに断られたようで)これらの
料理をレストランで盛り付け、会場まで持っていくということだったのだけれど、私たち料理人はこの話をシェフから聞くやいなや、大きな不安に駆られていた。


100人の料理を作るのは良いとしても、レストランは常に営業している。


14日と言えば、コルシカのレストランであれば閉める所はおそらく無いだろう、最も稼ぎ時である。去年のデータでは、うちのレストランはコンプレ(満席)だった。


100人のコースは前菜(冷)・メイン(温)・デザートからなるが、まず皿に盛り付けて軽トラックで料理を運ぶという発想には無理がある。21時から始まる食事にレストランの猛烈なサービスの中で盛り付けをするのは至難の業だし、出来ても100皿をトラックに移し運ぶのにどれだけ時間が掛かるか、しかもレストランには駐車場などなく、一方通行の道路に面しているので、沢山の旅行客が行きかう中、トラックを停めてである。


皿も合計300皿必要なわけで、温かいメインをトラックで運んでサービス・・・・不可能不可能・・・


一人当たり150ユーロのコース(朝食・飲み物込み・確か)なので、結構豪華よね。


とにかく、すぐに私はデザートの仕込みに入った。なんせ、うちには道具が無い。ムースなんか冷凍して固まるのを待って型から抜いては、また仕込みの繰り返す事5回。ストックする場所もごくわずかで、試作する間も無くとにかく万が一の事を考えて、会場で盛り付ける事に」なってもいいよう、他の誰かが代わりに仕上げる事になってもいいように、という事をポイントに考えてみた。


で、作ったのがこれら3品のデザート盛り合わせ。
緑茶のマカロンにバジルのクレーム・ブリュレ、イチゴのミ・コンフィ、木苺のジュレ。
プラリネ・フィヤンティーヌ、ヘーゼルナッツ入りガナッシュ。さくさくチョコレートのデザートです。


ピスタチオのムース、グリオットのジュレ、ミルクチョコレートのムース、チョコ生地、チョコレートのチュイ
ル。
この注文から当日の1週間の間、みな休
み返上して来たり、朝5時
に来て(夜12時に終わるのに)仕込みをして、私は(おかしい、日本にいる時より働いてる・・・フランスなのに・・・)とぶつぶつ文句を言っていた。




さて、当日結局うちの料理人2人が抜けて、会場で盛り付ける事に。サービス終了後、会場に行って愕然・・・てっきり大型クルーザーの中でやってるのかと思いきやあったのは、運動会で見る白い即製テントと長テーブル4つのみ。



手を洗う水道さえなく、もちろんオーブン、レンジ、冷蔵庫なんてもってのほかで、この事は直前まで私たちは知らされてなかったのである。


企画をする側もする側だが、受ける側もうける側である。料理人として、おいしい料理をサービス出来ない事ほど心苦しい事は無い!!と思う。


私は、レストランに残ってたから気の毒に・・・と思うだけだけど、出張した料理人2人は憤慨していた。


もう二度とやりたくねーと思ってたら、案の定シェフはもう二度と受けないとの事。


それが、懸命ですよ。シェフ。


おいしい物をこつこつね、作ろうよ。








2007年7月25日水曜日

お久しぶりです。

新しいパソコンがようやく手元に届き、1ヶ月以上お休みしてたブログを再開します!

この1ヶ月、仕事がとてもハードでどのみちブログは休まざるを得なかったのですが、この期間返信が遅れたり、日本語で返信が出来ずに読み辛い思いをされた皆さん、申し訳無かったです。

まだまだ、ハイシーズン真っ最中のボニファシオ、ブログの更新には時間が掛かると思いますが、これからもよろしくお願いします。

2007年6月18日月曜日

Mon ordinateur

mon ordinateur est en panne.

je suis en train de chercher nouveau ordinateur.

2007年6月12日火曜日

communion

Communionといのは、イエス・キリストの受難の前日に行われる聖餐式(キリストの最後の晩餐に当たる日)と私は、解釈してるのですが間違ってるかもしれません。


けれど、信仰心の厚いカトリック教徒が多いボニファシオでは、一年の中で重要な行事の一つであるのは確かで、これに参加する人達も20、30人(1集団)集まるようです。他にもprocessionという宗教上の行事があり、衣装をまとった人、一般人を含めて教徒が十字架を掲げ、ボニファシオの街を歌を歌いながら練り歩くのですが、何故か漁師が多く参加し、何日に行うのか私はよく知りません。




さて、これに伴って、聖なる儀式の後には晩餐の名にふさわしく、皆で食事をするのですが、ここでまた私がガトーを作る事になった訳です。




bâteme(洗礼式)は、生まれたばかりの赤ちゃんがするのが多く、決まった日というのは無いのですが、communionは今年6月10日と決まっていて注文もかなり集中して、ちょっと私、大汗かきました。


これが、今回のメイン、大型注文で作ったピエス・モンテです。

後ろのデコレーションは、教会のステンドグラスを表しております。
周りにくっ付いているプティ・シュー以外にも、中にシューが詰まってます。この1ピエス・モンテで約30人分です。


この為に10日前から仕事の合間をみては、少しずつパーツを作っていたのですが、やはりこういうちょっと特別な注文はせめて2週間前に注文をもらえると、アイデアを練り、お客さんとの相談で凝ったデザインに出来るし、お客さんの納得いく物を渡せるので、作る方としても安心なのです。





まね、そんな事思ったって、皆おいしけりゃ喜んでくれるんですけどね、私としては、こだわりたいのです。





お手本にしてる本が古い物なので、注文に指定されたピエス・モンテもなんとなくクラシック過ぎるかなぁと思ってたんですが、こういうボニファシオのように特定の教会に集まり、伝統的な行事の為のガトーならば、むしろクラシックな方がしっくりするなーと感じました。





気になるお客さんの反応・・・誰もこんなピエス・モンテを見たことが無く、感嘆してたそうです。あー良かったよ!!


さて、明日も大型ケーキの注文有り、頑張りますか!

2007年6月3日日曜日

体験ダイビング

先日体験ダイビングをしてきました。

今まで自然と関わる事がほとんど無かった私ですが、コルシカに来て一変!去年は、その自然の中でどう楽しんでよいのか分からず、むしろ「何も無くてつまんない・・・」とさえ、思った事もありました。

今年になって、ジョスと”磯釣り”をしたり、同僚と野生のアスパラ、ウニを獲ったりして、それまで真っ白だった紙に少しずつ色が付き始めたようで、嬉しいこの頃です。

去年、私達のオンボロ”ルノー5”が煙を吹いて故障して以来、どこかに移動するには同僚に連れ出してもらったり、車を借りたりしてる私達。

中古車を買う事も未だに迷っているけれど、ボニファシオの駐車状況を知るとハイシーズンが過ぎてからにしようと考え直す。

今現在で、既にボニファシオの住民の為の駐車場が足りず、住民でさえ、駐車料金を払わないといけない。これからもっと観光客が増える為、駐車場の場所取り合戦は毎シーズン、ボニファシオの住民の大きな悩みなのです。

という事で、私達はボニファシオから出なくても休みの日に楽しく一緒に過ごせる趣味を見つけようとした結果、ダイビングに挑戦する事にしたのです。

私は泳げないけれど、日本から取り寄せた体験ダイビングの本には、むしろ水泳を習うより簡単らしく、何しろ海の中でも呼吸が出来ると思うと安心で何の躊躇も無く、申し込みをしました。

当日、初心者は私だけ、baptême(体験ダイビング)をする人は他に1人女性がいましたが、かなり以前に体験ダイビングをしたとの事、ほか3組カップルがいましたが、皆かなり経験があるようで、自分で器具の装着・点検を行い、手首には水深計やタイマーが付いた腕時計のような物をつけてました。

さあ、専用の船に乗って出発!

ボニファシオから船で約30分の所に、les ils lavezzi(ラヴェッジ島)という石群の島があり、ここは自然保護区域になっているところで、勿論釣りなど禁止区域なので、色取り取りの魚や珊瑚が生息しているのです。

ここで、まず経験者の人達がインストラクターの人達についてダイビングスポットの所まで潜って行く・・・この間、およそ45分、私達はただ待つのみ・・・簡単な体験ダイビングの説明はあったけれど、これってボニファシオだからなのかな?どうやって、酸素ボンベを背負うとかマスクをつけるとか、教本のようには教えてくれない。

そういえば、誓約書って無かったな。

経験者が終わり、私達の番!本に書いてあった事は頭に入ってる・・・海に潜れば、未知の世界が広がっている・・・期待と不安に駆られ船から海に入ったのですが、いやいや・・・

パニックになりました。(涙)

口からの呼吸が自分にとってこんなに難しいものだとは思いませんでした。インストラクターに「鼻で!息できないのが!怖い!!」とか言って、とにかく潜って魚と戯れるどころではなく、息継ぎの練習をして初ダイビングは終わったのでした。

ジョスは後で、「泳げない恐怖もあったし一人(ジョスなしで)で挑戦したんだから、最初にしては頑張ったよ」といってくれたけど、周りの体験ダイビング者は「レギュレーターでの呼吸は難しかったけど、それでも潜った」人が多い中、ちょっと情けない私。

それでも、レギュレーターでの呼吸の練習のわずかな間に見た海の中の美しさは例えようが無く綺麗で、別世界がそこには存在している。

体験ダイビングは成功したは言えなかったけど、もう少し水温が上がったら懲りずに挑戦しようと思ってます。レベル1を取るのが目下の目標です。

ボニファシオでの体験ダイビングに興味がある方、こちらにお問い合わせをどうぞ!
http://perso.wanadoo.fr/dolfinu.biancu
GSM:06 21 46 71 49
tel.fax:04 95 72 01 33

ポルト・ベッキオにもあります。レベル1の資格を取る場合は6月15日以降はポルト・ベッキオのみでの講習となるそうです。(2007年6月現在)

インストラクターは英語も話せます。時期や天候により決行しない場合もあるので、事前の問い合わせをお薦めします。体験ダイビングの料金は50ユーロ、レベル1の講習料金は確か372ユーロでした。保険代・健康診断代なども含まれています。

☆お知らせ☆「コルシカの地方菓子」に新しくFrappe(フラップ)が加わりました。
http://gateauxdecorse.blogspot.com/2007/05/frappe.html