2007年10月1日月曜日

ボーナス税金?

先日、税務署からの通告で今年私の税金は、払うどころか貰えるそう。

私の、イメージではフランスは中間層から税金をむしりとる事があっても、もらう事なんてあり得ないと思っていたので少々驚き。

という事は、私は中間層に入らない逆に手当てを受け取るほどの低取得層になるのね?

実際833ユーロ!返金されるところがジョスとPACS(民事連帯条約・・・もとはゲイやレズビアンの結婚出来ない人達の為に1999年に出来たと聞いたがどうもフランス人同士でも出来るらしい。私達のようにフランス人と外国人も出来る。結婚した人達と同様な権利が与えられる。例えば、社会保険・仕事をする権利・財産共有権など・・・概要はこちらでhttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%91%E4%BA%8B%E9%80%A3%E5%B8%AF%E5%A5%91%E7%B4%84%E6%B3%95)をしてる為、416ユーロの返金(手当て)。


つまり、ジョスは今年417ユーロの税金を支払うはずが、奴にとっては私のおかげで税金は払わなくてもよく、残りが私の分という訳で。

しかし、このブログは日本人しか読まないという事を前提に話せば、昨年度分の税金申告の結果で今年の税金はボーナスとしてこうしてもらっているのだけど、実際そんなに私のお給料は低いのか?

いえいえ、去年は学生ビザだったので、正規の社員として申告が出来ず、アルバイトとしての申告しかしていなかったということ。実際のお給料はちゃんと正規社員分もらってるのです。(ほんとは違反です)

喜んだのは束の間、いつかこのしっぺ返しが来ないか?と今はビクビク・・・

2007年9月23日日曜日

友達の結婚式

前回のブログから早や1ヶ月、これでブログやってます、なんて言えるのか???


この間、また本当に様々な事があったのですが、アップしきれずに今日に至る・・・後々記録として少しずつ整理しながら書きます。


ところで、昨日コルシカのポルト・ベッキオの友達(以後ariちゃんと書きます)の結婚式でした。


実は、私パティシエールと働き始めて10年経ちますが、今まで一度も友達のウエディングケーキを依頼されて作ったことがありませんでした。


いや、作りたかったのは山々だったけど、こっちに来ている間に結婚した友達が多くて作れなかったのね・・・。


日本のウエディングケーキとは異なり、フランスではクロカンブッシュ(小さなシュークリームを円錐形に積み上げたあれね)でお祝いするのが伝統ですが、今回私が作ったのはそのアレンジです。





ariちゃんと旦那さんのjean-jacquesさんとは去年の冬以来の付き合いですが、ボニファシオからとても近いところに住んでいるので、よく遊びに行くんです。お二人は、日本とコルシカという二つの島の交流の架け橋になろうと日本から日本酒の輸入を開始し、また近じかコルシカの産物を日本に向けて輸出を始めるところなのです。




そんな、お二人の結婚式にふさわしいもの・・・ジョスと一緒に考えた結果、お酒のブランドマークとなっている"カワセミ”を二人の姿に見立て、また商売繁盛の願いも込めてこんな感じで作りました。





カワセミのつもりですが、カモメ?白鳩?コウノトリ?
どれにしろ幸せのシンボルには変わりません!

反省点が結構あって、ほんとはカワセミを羽ばたいているように、もっと上のほうに付けたかったのだけど、支えが弱く落ちそうだったので下の方に付けざるを得ず、その為メッセージで半身隠れてしまった・・・















ケーキナイフ入投でメッタ切にするジャン・ジャック。こんなにダイナミックに切る人は見たことがないです、ジョスと大ウケ!



←コレ






遅れて到着した私達は、なぜか主賓の席にちゃっかり落ち着きariちゃんのご両親とお話しました。お母さん似だよね、ariちゃん。

お父さん、渋いです!色々話した事は省略しますが、とても親切な方達でした。




お二人ともとても若々しく実際の年齢はまったく感じさせません。

写真でも分かるように海がすぐ隣にあるホテルのテラスで式h行われました。

ホテルのオーナーもとても気さくで感じが良かったです。

名前は”LE GOELAND"日本名で”かもめホテル”といいます。



こちらが、花嫁ariちゃんと花婿jean-jacques。

ここでもバックは海!!



本当に気持ちのこもった結婚式でした。料理にはariちゃんのアイデアのマグロ料理があり、途中の梅酒のグラニテも彼女の教えで作られました。すごくさっぱりしてて、大好評。




この間、私のブログを見てレストランに食べに来てくれた日本人女性から人を幸せに出来る仕事って素敵ですね、とのメッセージを頂きました。



しかし、この日こんなに沢山の人達に自分の作った物が喜ばれ評価されて、皆が私の所まで来ておいしいと言ってくれた事に、私の方こそこうして皆に幸せをもらっているのだ、と心から歓喜し、だからこそ、私はここまで、そしてこれからもこの職を続けていくのです。

この日の二人の為にウエディングケーキを作った事を誇りに思いました。

2007年8月17日金曜日

出会い

ダミアンpart2を書きたいのになかなか書けない・・・


ここで仕事していると色んな事があるなーと思う今日この頃。


この1週間で私は、沢山の出会いが会ったんです。


先週偶然にも4人の日本人がポルト・ベッキオのありちゃんの所に集まり(パリのsakuraさん、外人部隊の”隊長”(と勝手に呼んでいる)、ベルギーのkumikoさん)、多数派に変わったのでコルシカ男性陣圧倒。


kumikoさん、わざわざケーキを買いに来てくれました。ありがとうがざいました。


2日前にこれまた偶然にも、日本人女性を飲み友達?に紹介され(ボニファシオでよ?すごくない?)、しかも同じパティシエ-ル、同じ29歳という事ですぐに意気投合。写真を撮るの忘れちゃったけど、この年だからこその仕事の悩みや将来の話が出来て、本当スッとしました。


ありがとう、やっちゃん。


別の日に、あのピエール・エルメ氏がうちのレストランに食べに来てくれて、デザートは残念ながら食べてもらえなかった(満腹で)けれど、シェフが私に気を使って、私と一緒に写真を撮ってくれるように頼んでくれました。


で、一緒のショット、愛娘も一緒に。



私の髪型が変。

人懐っこい娘さん。





そして、昨日これまた、嬉しい出会いが・・・


去年の夏に、たまたま素敵な日本人女性が御家族で一緒にレストランに食べに来てくれたのですが、今年もまたレストランに来てくれました。


相変わらず、素敵な御家族で、私の事を覚えていてくれた事やデザートを喜んでもらえたことが私を幸せな気持ちにしてくれました。



ayamiさん、優しい御主人、そしてなんて愛らしい双子ちゃん!

才女です、7歳で日本語・英語・フランス語話すんです。ゾエちゃん、クロエちゃん。






ジョスが去年一緒に撮れずに悔しい思いを。

で、今回はちゃんと一緒にね。








この1週間本当目の回るような忙しさで、弱音吐きまくりの日々だったけど、でもこんな素敵な出会いが、さらさらと風のように優しく通り過ぎて、あーいい気持ち。(分かる?こんな感じ)トム・クルーズに会うよりずっとか幸せ。


これも、ボニファシオに来たおかげと思うと仕事辞めなくて良かったよ。


皆さん、元気をくれて本当ありがとう。これからも、おいしいパティスリーを作り続けます、皆さんの笑顔が見たいから!

2007年8月3日金曜日

ハリウッド・スター

トム・クルーズがボニファシオにやって来た!!

バーで飲んでいる時に、仲良しのバーのサービスが「来てるよ」といってたけど、ボディーガード無しで来るわけないよーって信じてなかったけど、本当だった。

ジョスの妹が今、遊びに来てるので、写真もめちゃ良く撮れてたし、載せようと思ってたのにアクシデントで消去・・・ああ・・・・

プレスに売ろうとしてたのになー妹超がっかり。

うちのレストランの2軒隣のピザやで、多分奥さんと数人の仲間と来てた。帰りは小さな船で皆に手を振りながら、どっかにいっちゃった。

2007年7月31日火曜日

ダミアン part1 

今からちょうど1ヶ月前、うちのレストランにダミアンはやってきた。



この数日前、ジョスと私はレストランを辞めようか・・・という話をしていたところだった。



余りの忙しさに体力的にも精神的にもバランスを失い始め、これ以上ここで続けていて一体何の意味があるのか?というネガティブな考えに陥っていた。特にスゴンド(2番手シェフ)として働くジョスはシェフからサービスからの当たり散らしに参っていた。



そんな時だったので、ダミアンの登場はレストランにとって、そしてジョスにとって救世主的存在に思えてならなかった。



というのも、ダミアンはこれまで数々の名レストランで経験を積み、今年4月には東京でアラン・デュカスプロデュースのビストロ「ブノワ」で開催されたフードフランスにも、親友であるフレデリック・クールソルと共に参加している。



詳細はこちら、http://www.foodfrance.jp/http://allabout.co.jp/gourmet/frenchcuisine/closeup/CU20070427A/index.htm?FM=ranks




それらの経験から、ほんの数ヶ月の間とはいえ、レストランを引っ張っていく中心になることは容易に想像出来たし、また私たちにとっても彼の仕事を見る事がとても楽しみだった。けれど、そんな

彼にはコルシカの他のレストランからもラブコールがかかっていたので、本当にうちのレストランに来るのか直前まで分からなかった。



なぜ、うちのレストランにしたかというと、今までもたまに中休み程度で、地方の小さなレストランで働いてたらしく、グラン・メゾンのようなレストランで働くプレッシャーから一時開放される為のようだ。



コック姿のダミアンは、背筋がピシッとしていて他のキュイジニエとは違った雰囲気が醸しだされている。トルションの折り目がまっすぐだ。



そんな彼だけど、まったく自慢気でなく、とても親切で気の利く人である。自分の知識を惜しみなく伝え、動きに無駄が無いし、なにより彼には圧迫感がない。



なにより嬉しいのは、ジョスととても気が合っている事で、ジョスが楽しく働いていると私も嬉しい。



時には、大きな声で2人で歌ったり冗談をいいながらも確実に仕事をこなしていく。



彼は、私が初めて出会った尊敬する料理人なのだ。



これが、ダミアン。


2007年7月27日金曜日

7月14日

もう、すでに2週間前の事だけど、この時ほど「今、ここで倒れたら仕事辞めれるかなー」と思ったことは無かった。元が、”へたれ”なので、仕事が一杯になると、私のポストの隣で仕事するセバスチャンに「帰ってもいい?」とよくせがむのである。



それはさておき、このフランス革命記念日には、パリでは軍事パレードが行われフランス各地で花火が上がったりするのだけど、今年le voilierにはあるヨットかクルーザーかのクラブの100人のコース料理の予約が入っていた。

この予約は14日の1週間前に入り(他のボニファシオのレストランに断られたようで)これらの
料理をレストランで盛り付け、会場まで持っていくということだったのだけれど、私たち料理人はこの話をシェフから聞くやいなや、大きな不安に駆られていた。


100人の料理を作るのは良いとしても、レストランは常に営業している。


14日と言えば、コルシカのレストランであれば閉める所はおそらく無いだろう、最も稼ぎ時である。去年のデータでは、うちのレストランはコンプレ(満席)だった。


100人のコースは前菜(冷)・メイン(温)・デザートからなるが、まず皿に盛り付けて軽トラックで料理を運ぶという発想には無理がある。21時から始まる食事にレストランの猛烈なサービスの中で盛り付けをするのは至難の業だし、出来ても100皿をトラックに移し運ぶのにどれだけ時間が掛かるか、しかもレストランには駐車場などなく、一方通行の道路に面しているので、沢山の旅行客が行きかう中、トラックを停めてである。


皿も合計300皿必要なわけで、温かいメインをトラックで運んでサービス・・・・不可能不可能・・・


一人当たり150ユーロのコース(朝食・飲み物込み・確か)なので、結構豪華よね。


とにかく、すぐに私はデザートの仕込みに入った。なんせ、うちには道具が無い。ムースなんか冷凍して固まるのを待って型から抜いては、また仕込みの繰り返す事5回。ストックする場所もごくわずかで、試作する間も無くとにかく万が一の事を考えて、会場で盛り付ける事に」なってもいいよう、他の誰かが代わりに仕上げる事になってもいいように、という事をポイントに考えてみた。


で、作ったのがこれら3品のデザート盛り合わせ。
緑茶のマカロンにバジルのクレーム・ブリュレ、イチゴのミ・コンフィ、木苺のジュレ。
プラリネ・フィヤンティーヌ、ヘーゼルナッツ入りガナッシュ。さくさくチョコレートのデザートです。


ピスタチオのムース、グリオットのジュレ、ミルクチョコレートのムース、チョコ生地、チョコレートのチュイ
ル。
この注文から当日の1週間の間、みな休
み返上して来たり、朝5時
に来て(夜12時に終わるのに)仕込みをして、私は(おかしい、日本にいる時より働いてる・・・フランスなのに・・・)とぶつぶつ文句を言っていた。




さて、当日結局うちの料理人2人が抜けて、会場で盛り付ける事に。サービス終了後、会場に行って愕然・・・てっきり大型クルーザーの中でやってるのかと思いきやあったのは、運動会で見る白い即製テントと長テーブル4つのみ。



手を洗う水道さえなく、もちろんオーブン、レンジ、冷蔵庫なんてもってのほかで、この事は直前まで私たちは知らされてなかったのである。


企画をする側もする側だが、受ける側もうける側である。料理人として、おいしい料理をサービス出来ない事ほど心苦しい事は無い!!と思う。


私は、レストランに残ってたから気の毒に・・・と思うだけだけど、出張した料理人2人は憤慨していた。


もう二度とやりたくねーと思ってたら、案の定シェフはもう二度と受けないとの事。


それが、懸命ですよ。シェフ。


おいしい物をこつこつね、作ろうよ。








2007年7月25日水曜日

お久しぶりです。

新しいパソコンがようやく手元に届き、1ヶ月以上お休みしてたブログを再開します!

この1ヶ月、仕事がとてもハードでどのみちブログは休まざるを得なかったのですが、この期間返信が遅れたり、日本語で返信が出来ずに読み辛い思いをされた皆さん、申し訳無かったです。

まだまだ、ハイシーズン真っ最中のボニファシオ、ブログの更新には時間が掛かると思いますが、これからもよろしくお願いします。